真保裕一著「ストロボ」を読む。なぜに真保裕一?という疑問があるかもしれないので、一応補足しておくと、本屋のレジに宮部みゆきの「あやし」を持っていったのに部屋に帰ってカバーをはずしてみるとこの本だったのである。どうもカバーを付けてもらった際に店員が間違えたらしい。まあ、たまには普通の本(←って何やねん)を読んでみるのもいいかと思って結局返却せずに読むことにしてみた。
内容的には、とあるカメラマンの7、8年ごとの瞬間を短編として書いたフィクション小説である。まあ、よくできました的な手堅い作りでまあまあ読めたけど、だからといって何かがあるわけでもなくこういう小説は何を期待して読めばいいのだろうかと頭をかしげる。……まあ、どうでもいっか。
ただ、ひとつとても気に食わない部分がある。この小説、最期に作者本人のあとがきが付いているのであるが、なんと解説まではじめちゃうのである。自分の本に解説を付けるとは……イタい、イタすぎる。



なんとなく乗り気になれない「攻殻機動隊 STANDALONE COMPLEX」の第四巻、第五巻を見る。作画的にはやたらとすごいカットが出てくるのだが、やはり話がダメすぎる。なんでこんなに素人くさいんだろうね。

和製吸血鬼映画「血を吸う薔薇」を見る。日本のホラー史を語る上では避けては通れない作品らしく、その手の本では必ず出てくる作品ということで一応期待して見てみたのだが、はっきりいってつまらん。確かに、パロディになりかねないドラキュラ話を違和感のない形で日本映画に仕上げている点は非常に良くできていると思うが、あまりにも不仕付けな黒沢年男の行動と盛り上がりを無視した冗長な展開ではとても楽しめない。