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皆様のご協力のおかげで「ジャーナリストの誤謬」が「エコノミストは信用できるか」のGoogleランクにて7位に出てくるようになりました。街のリフレ派に感謝。
中村正三郎先生曰く、
だそうです。山形先生、なんか言ってやってくださいよ（←自分で言えよ）
脱線すると、おれは、経済学、特に日本の経済学者やエコノミストの連中は、物理学がわかってない奴、相対性理論や量子力学程度もわからない数学能力の奴がやってるのが、科学として間違いだと思ってますからね。＼(^O^)／
日本の経済学者の略歴は知らんが、手元にある僅かな本を紐解くだけで元々数学や物理学を専攻していた人がこれだけ出てくる。ヤン・ティンバーゲンなんて量子論の大家に学び、相対論の生みの親と一緒に議論してたりするんだが、それでも科学として間違ってますか。そうですか。
- ロバート・マルサス：ケンブリッジ大学の数学科を学位試験優等者として卒業
- アルフレッド・マーシャル：ケンブリッジ大学セント・ジョーンズ・カレッジにて数学を専攻。数学科の「トポイラス」（優等卒業試験）において優秀な成績をおさめ、ただちに同カレッジのフェローとして採用
- ラグナール・フリッシュ：経済学と共に数学を学ぶ。ノーベル経済学賞受賞
- ヤン・ティンバーゲン：ライデン大学にて数学と理論物理学を学ぶ。エーレンフェスト（量子論で有名な物理学者）に学び、アインシュタインの議論に参加したこともある。ノーベル経済学賞受賞
- モーリス・アレ：数学と物理を学ぶ。ノーベル経済学賞受賞
- ジョン・ナッシュ：「ビューティフル・マインド」な人。数学者だが、経済学の分野でその理論が評価された。ノーベル経済学賞受賞
- ミルトン・フリードマン：大学では経済学とともに数学も専攻。ノーベル経済学賞受賞。
- エドワード・C・プレスコット：大学では当初物理学を専攻していたが実験が嫌で応用数学に転向。本年のノーベル経済学賞受賞者
- ポール・M・ローマー：シカゴ大学で数学と物理学を専攻。
馬車馬氏と日本リフレ派の議論は、どうも「財政政策を伴わない金融政策でインフレ率は上がるか否か」というところに論点があるらしい。たしかに広義のリフレ派的にはどうでもいい議論だが、個人的にもここはインフレ目標策を調べたときにすごく気になったところなので議論の成行を注視したいところ。
以前一通り馬車馬氏のエントリを読んで一点どうしても納得できなかったところがあったので、一応書いておくことにする。
馬車馬氏は『「歴史的にこうだったから」「統計的にこうだったから」といった考え方にはどうしてもなじめなかった』と、書いている。このこと自体は「理論なき計量」の観点から理解できなくもないのだが、あまり同意できない。なぜなら、経済学が科学である以上、最終的に正しさを保証するのは理論ではなくデータ（＝現実）だからだ。クルーグマンが言うように理論とデータに不整合があるならば、理論の方が間違っている（ここで言いたいのは、リフレ派の主張が正しいと言うことではなく、馬車馬氏の主張が正しくないということ）。
特にインフレ期待がどれほど早急にできあがるかはデータなしには語れない。究極的には財政政策を伴う必要があるとしても、インフレ期待が早急に立ち上がるならば、実際にインフレになり、貨幣保有はリスキーとなりインフレヘッジができる資産へと動き始め、実際に財政政策に至ることなく景気は回復するはずだ。すなわち、馬車馬氏の主張のように国債の買いオペだけではインフレ率は引き上げられないのか、それとも日本リフレ派の主張のようにインフレ率を引き上げられるのかは、インフレ期待がどれくらい簡単に起こるかにかかっている。
で、素人の根拠薄弱発言による見解を言うならば「上がる」と考えている。っていうか、2003年5月、10月および2004年1月に日銀が行った、たった8兆円程度、しかも期限なしゼロ目標量的緩和だけでインフレ率↑、景気↑、株↑になったわけだからもはや疑問の余地はないのではないかと。理論どうこうより（ちょうど株をやり始めた頃だったこともあり）目前で金融政策のすごさを思い知らされた以上信じないわけにはいかんですわ（当時はインフレ目標すらないあの程度の金融緩和では景気は良くならんだろうと思ってた）。何と言いいますか、理由さえあれば人の期待などというものは簡単に変わるみたいですなぁ。嗚呼、儚きは人の心よ。
