Web Forms 2.0 に思うこと

developerWorksWeb Forms 2.0について書かれた記事を読んだのだが、なんとセンスの無い仕様だこと。

何が一番まずいかと言うと、下記である。

フォームの送信前にブラウザによるチェックを可能にする検証構文。新たな属性にはrequired、min、maxなどがあります。

このようなクライアントサイドチェックというのは、HTTPという送信内容の改竄が容易な方式においては、何の防壁にならない。もちろん使用策定者サイドとしては、あくまでユーザのユーザビリティ向上のためだと言うのかもしれないが、例えば、表示するエラーメッセージの内容を変えたりより複雑なチェックを行うためには、JavaScriptを使う必要がある。そして、それはすでに可能なことである。しかも、この属性は、input要素の属性として用意される。なぜ新たに仕様を増やすのにただでさえ多義性を持つinputタグの用途を増やすのだろうか。あらたに要素を用意することに何の問題があるのだろうか。

次世代Webフォームの仕様に求められていることは、より多くの視覚的な挙動を実現できることであって、より多くの機能ではないのである。*1

*1:現在、この手の仕様としてはXFormsという規格が進められている。XFormsXFormsで複雑すぎるのだが……。なぜ策定者は仕様を無意味に複雑化させるのが好きなのだろうか。