教科書のない業界

教養の意味ってなんだろうと思うことはよくあるけれど、システム開発のような仕事をしていると教養の重要性がよくわかる。ようするに教養というのは正しさの基盤なわけだ。それがないと何が起こるかといえば、あまりにも過大なコミュニケーション・ロスである。

システム開発にもスタンダードなものがあり、それが最適なものでなくとも教育という形で共通基盤としてあれば、会話が成立する。だが、例えば運用時にこういう問題があるからこうした方が良い、と言っても聞いている相手が運用時の状況を想定できなければそのことが理解できない。だが、もし何らかの教科書的常識があれば、運用を実際に行ったことがなくとも理解の基準となるスタンダードな手法をベースに考えることができる。

そろそろ、システム開発業界にもある種の「常識」が共通的な基盤としてほしいなぁ……と思う今日この頃。