仙谷大臣「政治の文化大革命が始まった」と発言

毎日新聞のシンポジウムで、仙谷由人行政刷新担当相が「事業仕分け」について「これまで一切見えなかった予算編成プロセスのかなりの部分が見えることで、政治の文化大革命が始まった」と発言した。

http://zarutoro.livedoor.biz/archives/51297026.html

さすがは社会党出身……。本当にこの国大丈夫か?

行政刷新会議の「事業仕分け」

結果がぽろぽろと流れてくるけれど、意外に納得感ある内容で安心した。メンバーに原田泰氏が入っているところも個人的にはポイントが高いのだが。

正直なところ、日本はグランドデザインがしょぼいわりに、やたらと細かく様々な制度が組まれており、市場への恣意的な介入が強すぎるように感じる。

ベーシック・インカムや金融政策、ビルトイン・スタビライザーのように、政治側が個別に頭を悩ませずに運用ができ、広く適用できる制度を整え、細かい運用はやめていくことが重要であるように思われる(民主党はそこまで考えてなさそうだが)。

例えば、子どもの読書活動の推進事業が今回槍玉に挙げられていて、たしかに実績の上がっている良さそうな事業に思えるが、古くなった校舎の補修や貧困により子どもを学校に十分通わせることができない家庭への支援(例えば、子ども手当てなど)の方が優先度が高いのは明らかである。

事業仕分けに関しては、労働経済学者の大竹文雄先生が「個別事業だけを判断することはより包括的な事業の効率性を歪める可能性がある」と批判しており、たしかにグランドデザインなしに個別事業を廃止する民主党のやり方はあまり適切と言えない。とはいえ、あまり優先度の高いとも思えない事業が多くあるようにうかがえるのも確かである(特に農業)。

私は研究費の国際比較やら研究やらをよく知らないので、そこには触れないが、やはり国がどの研究にお金を出すか決めるのではなく、もっと包括的な方法(例えば論文掲載数や被引用数に応じて補助金を出すなど)を考えていかねばならないのではないだろうか。そして、その方法を提案するのは経済学者こそが専門であるように思われる。

最先端科学も“敗北” 「スパコン世界一」を否定

政府の行政刷新会議の13日の仕分け作業は、次世代スーパーコンピューターの開発予算に事実上の「ノー」を突きつけた。議論の方向性を決定づけたのは「(コンピューター性能で)世界一を目指す理由は何か。2位ではだめなのか」という仕分け人の発言。結局、「科学技術立国日本」を否定しかねない結論が導かれ、文科省幹部は「日本の科学技術振興政策は終わった」と吐き捨てた。

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091113/stt0911131914010-n1.htm

「2位ではだめなのか」。いや、まったくその通りだと思う。スパコンが世界一になったら、いくつかの分野でノーベル賞級の研究成果を出せるとか、そういう説明がないと、この結果は順当なんではなかろうか。

「日本の科学技術振興政策は終わった」って、例えばこの内容を見ると、とっくの昔に終わっとるようにしか見えない。

いい加減、効率性を無視しどんぶり勘定で科研費に注ぎ込むのをやめないと税金の無駄使いになるだけではなかろうか。