牛久駅はすぎたなあと思って、ひたち野うしく駅でおりたら何故か牛久駅だった。これが、ビューティフル・ドリーマー症候群ってやつですか(←違う)



安斎育郎著「霊はあるか −科学の視点から」を読む。中村希明著「怪談の科学」が心理学の視点から幽霊を扱ったものなら、これは物理学の視点から幽霊である。霊が物理的実体として存在するかについての考察もばかばかしいまでにとことんやっていたりするが、それにもまして仏教各宗派に対して行った霊に関するアンケートは白眉である。前々から一部宗派では幽霊の存在を認めないというのは知っていたが、

仏教は、本来、霊肉二元観・霊魂不滅論をとらないといえる。というのは、釈尊は霊魂と肉体の同異について解答しなかった(無記)ので、これは霊魂と肉体という二元的考え方を否定したものである。

中村元監修「新・佛教辞典」より
とのことで、一部宗派に関しては霊魂を取り扱うところもあるが、基本的には霊魂不説の原則に沿っているのだそうだ。にも関わらず霊魂の存在を無視していないのは、以前の日記に書いた原始的な霊魂文化の存在や儒教による祖先崇拝、輪廻転生説の解釈などが影響しているようだが、そんなもんでしょうな。
まあ、基本的にはいい本です。おすすめ。ただ、私も幽霊・怪談に関しては一家言持つ人間なのでいろいろと見解の異なる部分もある……が、今日は疲れてるので明日にしよう。