現在、私は某研究室にて研究らしきことしている関係でいろんな研究の話をきく機会があるわけだが、多くの分野で「人工知能」という部分が壁になっていると思うことがよくある。大昔コンピュータが進化すれば簡単に解決出来ると言われていた言語処理でさえ、実際には人工知能と無関係ではいられない。例えば、「うらにわにはにわにわにはにわにわとりがいる」という文には800通り以上もの意味の取り方が存在する。ということは、例えばインプットメソッド(ATOKとかMS-IMEとか)は、この文が入力された場合、ユーザが何を考えているのか予測することなしには正しく変換することはできない。これはもちろん非決定論的な命題であるので100%正しい答を出すことは不可能である。
画像認識だとか図の配置などといった話でも同様で、人間にとってはそう難しいことではない処理がなかなか自動処理化できない理由である。
そういう意味で今現在情報処理系の研究室で行われている人工知能研究に関してまったく信用していなくて、研究者の面々も今一番ホットな分野である脳科学に参入してみればいいと思うのだが……実際はなかなかうまくいかないんだよね。学際的研究の重要性は叫ばれて久しいけど「銃・病原菌・鉄」を書いたのは歴史学者ではなかったわけだし。なんか良い方法はないものかね。



そういえば、予定通り住基ネットのデータが流出してた模様。まあ、別に流出して困るようなデータではないが。