入門経済学に続いて「スティグリッツ ミクロ経済学 第二版」を読み始める。スティグリッツの教科書の特筆すべき点は、実例が非常に豊富ということにある。普通の経済学の教科書だと理論と実際の経済現象の間の繋がりがまったくわからなかったりするんだけど、この本を読むと経済学ってこんなに面白かったのかと驚かされる。物理とか数学の教科書もこれくらい面白い教科書があってもいいと思うのだけど。
で、そこに載ってたネタ。ひとつは「金持ちから税金をむしり取るべき理由」に関して、あともうひとつは少子化に関して。後者に関しては、ねたぶくろの「少子化」の項に加えておいたのでそっちを読んで欲しい。(私の説明よりもノーベル経済学賞受賞者の説明の方が納得できるでしょ)
現在、日本を含め多くの国で高所得者には50%を越える非常に高い税率がかけられているわけだが、経済学から考えればこれには非常に納得のいく合理的理由が付けられる。ミクロ経済学によると単位時間あたりの所得と労働時間の関係は、以下ような労働者の二つの行動によって規定される。

  • 単位時間あたりの所得が増えたから労働時間を増やす
  • 単位時間あたりの所得が増えたから余暇を増やす

見ての通り、この行動は全く正反対なのだが、実際のデータから「貧乏人は前者の行動」を「高所得者は後者の行動」をとることがわかっている。ようするに、単位時間のあたりの所得と労働時間の関係は弓形のグラフとなり「貧乏人にとっては所得向上が労働のインセンティブ」に「高所得者にとっては所得の低下が労働のインセンティブ」になる。
で、国にとっては多くの人に働かせた方がいいわけだから「高所得者へは愛のムチで働かせる」という政策をとるべきという結論になるわけだ。別に共産主義やモラリズムを持ち出さなくとも「資本家」の搾取は行われるのです。
あ〜貧乏でよかった(あれっ?)



気付いている人もいると思うけど、日記のページは、JavaScriptを使って最新のページに飛ぶように変更した。なぜ、こんなことをしたかというと日記の各日付に直リンクをはれるようにしたかったから。とりあえず、日記に関しては日付部分にIDをふっておいたので、以下のようにすると任意に日付へのリンクを張ることができる。

<!-- 2002月上半期の2002年4月1日にリンクを張る場合 -->
<a href="http://www.asahi-net.or.jp/~dp8h-izn/diary2002-1nd.html#20020401">ほげほげ</a>

<!-- 2002月下半期の2002年12月02日にリンクを張る場合 -->
<a href="http://www.asahi-net.or.jp/~dp8h-izn/diary2002-2nd.html#20021202">ほげほげ</a>

知らない人も多いかもしれないが、このidとかnameに指定する文字列は、「アルファベット([A-Za-z])で開始し、任意の数のアルファベット、数字、([0-9])、ハイフン(-)、アンダースコア(_)、コロン、(:)、ピリオド(.)のみで記述する」必要がある。ようするに日本語は使えないのである。理由は、上で直リンクを張れることから分かる通り、ここで指定する文字列はURLの一部となるから。実はだいたいのブラウザは適当に処理してくれたりするのだが、どの文字コードを使うのかとか将来的にいろいろ非互換が発生する可能性が高いので、こればかりは前述の仕様を守った方がいい。
……とはいえ、最近は日本語ドメイン名が出てきたのでid値に日本語が指定できる日も遠くないかもしれないのだが。(まったく困ったもんだ)