宮部みゆき原作 森田芳光脚本「模倣犯」を見る。話には聞いていたが、その予想を遥かに裏切る酷さ。「死霊の盆踊り」を例に出すまでもなくダメな映画というのは沢山あるけれど、はらわたが煮え繰り返るというのは初めての経験だ。ストーリーを切り刻まれ、メッセージを改変され、多量のノイズに汚染されたとあっては、森田芳光宮部みゆきに殺されても文句はいえまい。
原作を読んだ時から「模倣犯」を映画化してうまくいかせるのは不可能に近かろうと感じていたので、うまく話を短く出来なかったとしても仕方がないなと思っていた。だが、ただでさえ限られた時間にも関わらず、原作部分をぞんざいに扱いながら、自らのイデオロギーをいたるところにぶちまけるとは唖然とするしかない。ピースの死に様に至っては顔がひきつってしまった。
しっかし、本作といい「クロスファイア」といい宮部は映画監督にめぐまれないなあ。



そういえば、正月に実家で「金色のガッシュ!」も読んだのを、すっかり忘れていたよ。アニメ化するという話を聞いて思い出した。別につまらないわけじゃないんだけど、なんというかありきたりというか。五巻になってはじめてガッシュが金色になるという展開には割と驚いたけど。てゆーか、そういうのは最初にやれよ。打ち切りになったらどうするつもりだったんだ。