野口旭の「ケイザイを斬る!」 第2回》「経済学を知らないエコノミストたち」の野口旭による連載第2回。これを読めば、今までの経済論議が如何にばかばかしいものだったかわかると思う。天が動いているのか地が動いているのかという議論ならまだしも、「天が動いてるのか」それとも「地が動いて見えるのは神への信心が足りないからか」なんて感じの議論なんだもの。
ただ、以下の部分に個人的意見あり。


筆者がかつて深く尊敬していた経済学者が口癖にしていたとされる、有名な言葉がある。それは、「日本人は問題がわからなくなるとすぐに、これは構造問題だ、と言う癖が昔からあるんだよ」というものであった。
私が思うに、別に日本人は構造が好きなのではなくて、単に新しもの好きなのです。「漢字の導入」、「西洋化」、「古い建造物を大事にしない」、「滅びの美学」。どれをとっても一貫してるでしょ。とはいえ、この傾向こそが日本を現在の地位にまで至らせたわけで必ずしも悪いことではないし、そもそも国民性がなかなか変化しないのは某隣国を見れば歴然としてるので言ったところで仕方がないのです。
だから、今こそやるべきことは、「経済学は新しくなったんだ」というプロモーションをすることなんじゃないだろうかと提案してみる。実際、この十余年で新古典派という主流な道筋がやっと見えてきたのだから、古くさい経済学を学んだオジさま達に再学習させるためにもブームを起こすべき時だと思う。あとは、アインシュタイン級の学者さえ用意できれば……。