突然トップページにイラストを置いてみたりする。そのうち突然撤去する予定。



昨日の日記に先輩からご批判が。

山川の教科書云々って、「30万人は嘘だろ!」っていいたいだけのニュースと違うの、産経だし?実際のところ南京事件の虐殺は4万くらいだというのが一般的だけど、実数は絶対に明らかにならんので心配はいらんぞ。
#歴史関係で偏っていない新聞は日本には存在しないので、要注意
自己フォローということで私なりの見解を書いておくと、産経が右よりで、あの記事の意図が「30万人は嘘だろ!」にあるのは明らかだけれど、問題はそこにあるわけじゃなくて

  • 記述内容が中国主張の三十万人より多い「四十万人」説まで含めている
  • 計五百六十三カ所の訂正が認められた

という部分です。誤記の多さからして「スタッフの大幅変更&新規視点の導入」が図られたであろうことは間違いないし、その過程でアカデミックな共通見解よりも世間への歩みよりが優先されたように見える。
私は教科書に関しては、野口旭の言う『否定すべき根拠が十二分に存在しない限り「正統的=教科書的なディシプリンを最大限まで保持そして擁護すべき」』という見解をとっているので、その教科書に端っこの説を載せて公平だと言われても困るのです。
「犠牲者数については、数万人〜40万人に及ぶ説がある」という記述は教科書的には明らかにミスリーディングで、クルーグマンよろしく「わからないものはわからない」と書く、あるいは最初からまったく書かない、最も主流な説だけを載せるとかが望ましんじゃないかと。
#物理の教科書にアメリカ某州のように「天動説と地動説という二つの説がある」と書かれたらあんまりでしょ。
もちろん、その程度のことと言えばそれまでですが、他の本ならともかく「信頼が置ける」と太鼓判を押されるたぐいの本がそんなことでは困るわけです。まあ、山川出版側も大幅訂正に踏み切ったところをみると、古参の先輩連中が奮闘したのかもしれませんが。