友人からのメールで紹介されていた「お茶の子博士のHORROR THEATER」のDVDを買う。ネットは衝動買いできないのが問題だと昔は思っていたが、一度登録してしまうと逆に衝動買いが起こりやすいことに気付く……てゆうか、恐ろしや、恐ろしや。
で、このDVDどういうものかというと、テレビ東京系の「もんもんドラエティ」という番組内の3分の短編ホラーを手塚眞が手がけていて(なんと、当時現役の学生)それをまとめたものである。こういうマイナーなものがDVD化されるとはいい時代になったもんだとは思うのだが、内容的に面白いかといわれるとかなり微妙。素人かつ低予算にしては度を越えていい出来だと思うが、他の市販作品に比べて面白いかといわれるともちろんそんなわけでもなく、アマチュアならではの独創性という面では余りにも凡庸。まあ、私は手塚眞自体が好きではないので、一般的な評価とは異なるかもしれないが。



いろいろ調べたり考えたりした結果、マルクス経済学は否定できないだろうという見解に達した。と、いっても別に有効だと認めたわけではなくて天動説と似たようなものだということなのだが。よく天動説は否定されたと言われるが実際には否定されたわけではない。天動説に用いられるプトレマイオス体系は、世界を矛盾なく表現することだけはできる。これは、データに沿って線で結んだようなアドホックな手法を用いているので当たり前である。しかし、結果は複雑怪奇で一貫性がなく、そこから先の発展はない。
データに基づかない理論というのはいくらでも作れるわけだが、データを説明するだけの理論というものも実際にはいくらでも作ることができる(というのは多くの関数近似手法を考えれば明白である)。このような場合、正しさとは「より納得できる」であったり「より役に立つ」というヒューリスティックス的な基準と真実はひとつであるという前提により決められることになる。事実、地動説という説明が支持されているのは、この理由によると考えるべきだろう。
で、マルクス経済学はどうかというと同じデータに対し近代経済学とは違う説明をしている。真実はひとつであるという前提において、どちらか一方は棄却されねばならない。このように考えたときマルクス経済学は多くの欠陥を持っている。「供給側の視点がない」「価格決定のメカニズムがない」「分配のメカニズムがない」「資本家、労働者が具体的に誰にあたるのか明確ではない」「理想社会が実現する根拠が無い」すなわち「予測性」と「実現可能性」が欠如している。また、搾取という言葉にはそもそもイデオロギーが内包されており、科学的態度として適切ではない。
はっきり言って、なぜマルクス経済学なんて信じられるのか私には理解できないのだが、本人がマル経と近経を比べ自分で納得するしかないということなのだろう。