深作欣二監督「仁義なき戦い」をいまさら見る。見た感想としては非常にいまいちな作品に思えてしまったのだが、それはたぶんこの映画が通常の極道ものへの反抗として作られているからなのだろう。こういう映画は「かっこいい極道もの」という常識があってこそ楽しめるのだろうと思うが、私は極道映画自体をほとんど見てないのでこの映画も楽しみようがない。
そういえば、シェーンを見たときも同じようなことを思ったんだが、西部劇には好きな映画も何本かあったはずなので単に思い入れの差なのかもしれない(あぶない刑事と踊る大捜査線の面白さは理解できるわけだし)。



続いて、勝新太郎監督主演の「座頭市」を見る。古い方ではなく、1989年版のほう(死者が出て有名になったアレ)。本当は一番初めの座頭市物語を見ようと思ったのだけどレンタルされていたので、こちらを借りてきたのだ。
で、見た感想だが、プロローグ後のオープンニングの運びは見事の一言。本当に見事だったのでむちゃくちゃ期待して見始めたのだが、ストーリーのいい加減さでかなり減点気味。キャラ立ちはすばらしい限りなのできちんと説明すればいいものの、視聴者を置いたままストーリーが進んでいき、ただただ人が瞬殺されていく。市の瞬殺アクションはもちろん文句のないすばらしいものなのだが、余りにも脈絡がないので今いち感動できないんだよなあ。もったいない。