清水崇監督作品「呪怨」をみる。つまらないとは言わないが、控えめに言っても失敗作。ビデオ版の1をそのまま映画化したようだが、ビデオなら許される話のなさも映画となるとそうもいくまい。意味不明の演出が多すぎるし、なぜ夫に惨殺された親子が、赤の他人を夫婦そろって呪わなきゃならんのか理由がわかならい。演出としても、だんだんと何者なのかがわかってくるビデオ版にくらべミステリー的な要素がなく、これではハリウッドのホラーとどこが違うんだと文句をいいたくなる。
あと、猫の扱いも気に食わない。昔から化け猫というのは、飼い主への忠義から化けて出るのであって、恐怖の対象としてだけ出てくるわけではない。しかも、私のような猫好きが見ると部屋中に黒猫がいるという状況は怖いというよりほのぼのしてるように見えてしまう。
いつまで経っても「女優霊」すら超える怪談映画が出てこないというのは寂しいもんだ。



夏の推薦図書を書こう、書こうと思いつついつの間にか夏が終わってしまった。うーむ。まあ、来年の夏を目指して少しずつ書いていくことにしましょうか。