サイゾー東谷暁松原隆一郎の対談が載っていたので読んでみる。で、一言いいたい。松原隆一郎、逝ってヨシ!東谷はどうして松原みたいな「最も信頼の置けないエコノミスト」に寄り添ってしまうのか。
松原の言は単なる反経済学であって、何ら世間に良い影響をもたらすものではない。ただでさえ混迷しているエコノミストの状況を更に悪化させているだけのことだ。たとえ松原の言が正しく「経済学が役に立たない」ものだとしても、それは景気回復ができないということを意味するだけで何の解決にもならない。ソローが言うように「ドーナツに穴があいているといって嘆いても仕方がない。それよりもドーナツがあることに感謝しようじゃないか」だ。仮にインフレ目標策の採用にも関わらず効果が十分に現れない可能性があったとしても、現状より悪くなることが考えられない以上、やる方がいいのは明らかではないか。
私とて経済学を信奉しているわけではない。ただ、様々なエコノミストの言説を踏まえたうえで経済を語る上では経済学が最も信頼の置ける枠組みだと思うからこそ支持しているだけのことだ。科学的方法論の有効性を考えれば、経済学が他のいかなる個人的思考よりも信頼のおけるものであることもあきらかで、なぜ東谷が経済学に対しあんなに偏屈な態度を取るのか私にはどうも理解しがたい。
……まあ、商売としては反リフレの方が正しい気もしないではないのだが。