アニメ版「巷説百物語」をいっき見。いやはや、巷説百物語妖怪人間ベムになるとは恐れいった。百介と又市のキャラ設定が逆なんじゃないのとか最初は思ったが、又市のキャラが立ちすぎててこれ以外の又市はありえないとか思ってしまいそうになる。原作があるとはいえ、脚本もなかなか上手く作られてるし、映像も面白い(ちょっと誤魔化されてる気もしなくはないが)。
ただ、京極亭の声が京極夏彦本人とか、毎回登場する豪華声優陣とか、最終回脚本が高橋洋とか一見話題性の集まりそうな点がぜんぜん上手くいっていないのが気になる。中尾隆聖の又市はいいが、ゲストキャラと声優の声があまりにもミスマッチだし、物語において一番重要な最終回を門外漢の高橋洋に書かせた挙句、あまりにも在り来たりで特徴もだせずじまい。
個人的には、映画化希望。どうせなら姑獲鳥の夏と併映とかしてくれないものか。



今ごろになってスティグリッツ&グリーンワルド「新しい金融論」を読み進めている。私のような素人が読むにはちょいと早すぎるような気がする。が、それでも訳者があとがきで書いている

日本のエコノミストの多くは、金融の量的緩和策を一層強化することがデフレ不況脱出の最も有効な政策であると主張する。しかし、本書は、経済危機時においては貨幣と信用の間の通常の関係が失われるため(最近数年間の日本はそうである)、(せいぜい)貨幣量をコントロールすることしかできない金融政策の有効性は著しく低下せざるをえないと、警告している。
なんて言っていないことくらいはわかるぞ。どう読んでも、マネタリストIMFが考えてるほど単純なものじゃないけどそれでも金融政策重要って書いているようにしか読めない。
とはいえ、「ジャーナリストの誤謬」で書いた「インフレ目標策とは人びとに将来インフレになると予測させることでこの実質金利を引き下げ消費や投資を促進する政策」という部分は、書きかえねばならぬかもしれない(別にインフレ目標が間違っていると書き換えるわけではないので、誤解なきよう)。もうちょっと探ってみて、私なりに納得できたら修正することにしよう。