KDDI、筑波大と共同で「着うた」の音質をCD並みに寅市キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!あのフルーエンシーがあなたの携帯電話にやってくるとです! こんな日が来るとは思ってもみなかった。斬新。
というわけで、苦節ウン年、寅市センセに栄光の日々がやってきたらしいです。この着うたの音質を上げるための理論とはフルーエンシー理論と呼ばれているもので、サンプリング定理(FFTの元となる理論)の親戚みたいなものなのですが、どうもサンプリング理論に反しているらしくその道の人からは「トンデモ」扱いされておりました。実際、信号系の別の教官の授業で「私は寅市とは違う」との発言を聞いたこともある*1
ただ個人的には、寅市先生はかなりイカレてて大好きだ。筑波大学時代の良き思い出のひとつなのは間違いない。「Wisdom Hat*2」や「法華経理論*3」について熱弁をふるう寅一先生の姿を思い出すと今でも感動を覚える。あの情熱が私にも少しはあればもうちょっと人生を楽しく生きることができるのではないかと思わないでもない。ともあれ、筑波大学に在学中の皆さんには、とりあえず寅市先生の授業を受けてみることをお薦めする。結構大変な授業だけど、なかなか思い出深い授業になることは請け合いだ(よく考えてみれば、あの授業を受けなければ一生秋月に行くこともなかったかもしれないなぁ)。

*1:サンプリング定理は一応授業は受けたのだがきちんと理解したわけではないので以下の部分は、話半分に聞いて欲しいのだが、サンプリング理論が単一の関数の重ねあわせにより元の波を復元をするのに対し、フルーエンシー理論は状況に応じて複数の関数を使い分けることで復元するらしい。これにより少ないサンプリングレートでも元の波が復元できる。例えば高周波がカットされている通常のCDのデータに対しフルーエンシー理論を使うと、高周波も復元できる……というのだが、サンプリング定理は理論上の最大性能を意味しているわけでどんな方法を使ったってサンプリング定理以上の性能が出るわけがない。たぶん、フルーエンシー理論を使ってできる歪みぐあいが経験的に上手くいく(そして、人間にとって良いぐあいに聞こえる)ということなのだろう。まぁ、学術的にトンデモ呼ばわりされても仕方のない気がするが、1/fゆらぎが許せるのならフルーエンシーだって許されるんでないのと工学屋としては思わんでもない。

*2:他人が何を考えているのか読み取る帽子。好きな子が何を考えているのか知りたいのだそうだ。いつの日か実現してやると熱弁をふるわれておられた。

*3:結局、この理論がどういう理論なのかは最後まで判明しなかった。