梨木香歩「西の魔女が死んだ」を読む

ふらっと書店に立ち寄ったところ、読者・編集者が選ぶ新潮文庫ベスト10みたいなフェアをやっている。だいたいこの手のランキングはあてにならないのだが、ランキングに入っていて読んだことのある本がいずれも良作だったのでとりあえず1位になっていた梨木香歩著「西の魔女が死んだ」を買ってみた。

内容が薄いのでさらっと読んでしまったのだが、うーむ、これが1位ですか。

世の中には色々な人がいるとはわかっているのだが、この本を1位に選んでしまう神経がよく分らない。いや、別につまらないとは言わないが、ここまで取り立てて特筆すべき点がない本をどうして1位に選べてしまえるのだろうか、そこが不思議なのである。

やはり、1位を選択するわけなのだから、普通は心の琴線に触れるような作品を選ぶのではなかろうか。私なら「ノーライフキング (新潮文庫)」やら「幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341))」くらいの衝撃がないと決して1位には押さない。もしかして世の平均をみると「西の魔女が死んだ」に衝撃を受けた人が多いということなのだろうか……

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

西の魔女が死んだ (新潮文庫)