フォントのおはなし

いがぴょんの日記」にて紹介されていた一歩上いく英文履歴書の書き方、使い方(4)という文章にフォントには各国の色があるのよというおはなしが書かれている。

いちおう引用しておくと

……欧文フォントの多くが特定の文化や歴史を連想させるからです。つまりフォント選びにはそれぞれのフォントが持つ「connotation」(言外の意味)を考える必要があります。

 例えば、Garamondはフランス、Universeはオランダ、Bodoniはイタリアで生また活字が基になっています。欧米のタイポグラファー(活字のプロ)はこれらのフォントを、その基となった活字が生まれた歴史や文化に合わせて、「フランス料理のメニューにBodoniは使わない」「オランダ風にしたいものにはUniverseを使う」といった使い方をします。このため、一般の欧米人の間には、「このフォントは英国を表す」「これはフランス風のフォント」のような、漠然とした共通認識が存在します。

(中略)

場合によっては致命的な事態を引き起こすこともあり得ます。例えば、最も古い書体であるブラックレター(Blackletter)体を、ドイツや第2次世界大戦中にドイツの占領下にあった国に見せる文書に使用することはタブーです。それはナチスがこの字体を使ってプロパガンダを広めた歴史があるからです。

日本も今後、国際的な国家として羽ばたいていくには自国の文化を各国に知らしめることが重要である。不倫が文化であるならフォントは文化中の文化といってよく、それならば、やはり「これこそが日本のフォントである」と胸をはって言えるようなフォントを国策として流通させていく必要があるのではなかろうか。

では、どんなフォントが良いのか。

もちろん「勘亭流」である。

勘亭流は、日本の究極文化たる歌舞伎の世界にて江戸時代中期から使われてきた歴史あるフォントである。また、明朝体などでアルファベットを書いてしまうと他の国とフォントと見分けがつかなくなる可能性があるが、勘亭流ならば誰が見ても日本であると思うだろう。まさに名も体も日本的なのである。

ということで、小泉首相は、勘亭流を日本国規定のフォントして憲法に明記し「日本国が発行するすべての文書・書籍は勘亭流で書かねばならない」との御触れを出すべきである。

いつの日か憲法が勘亭流で書かれることを祈って……そんな日は来ないとは思うが。