カーネギーメソッド

やはり作品を貶すのはよくないという気になったので、2005/09/30の書評の公開を取りやめることにしました。

カーネギーの本を読んだのは、id:svnseedsさんの日記でカーネギーの本が紹介されているのを読んだことがきっかけである。最初は適当に読んでいたのだが、当時考えていたことと極めて合致したこともあり、非常に意味のある本だと思えた。

熱力学で有名なボルツマンという科学者がいる*1。彼は原子論を元にした主張を行っていたのだが、当時原子の実在性が学問的に確定していなかったこともあり、論敵から苦しめられ、最終的には鬱病をわずらい自殺している。

現在の視点から考えればボルツマンの主張こそが正当なものであるわけだが、その結果はボルツマンに何の利益をももたらさなかった。論争や議論によって正しい結論に至るなどというのは幻想である。論争や議論を駆使しなくとも、単なる意見交換によって知識やアイデアの拡充を図ることは可能であるし、事実が積み重なれば結論は自ずから出てくるであろう*2

急がば周れという諺がある。論争を繰り広げれば本当に解決するのか。むしろ、地道に意見交換を繰り返し、少しずつ合意の幅を広げていくほうが近道なのではないか。

……なんか社説みたいな終わり方になってしまったが、そんなこと考えてます*3

*1:ボルツマン定数のボルツマンである

*2:この節はうそ臭いので単なるよた話だと思っていただきたい

*3:ただ、どうやればうまく実践できるのかは現在のところ試行錯誤中なのが現実