相対所得仮説

なんだか、よくわからないのだが「相対所得仮説」と呼ばれるものはひとつではないようだ。経済学における消費関数の議論だと「主体の過去の所得に依存」という話なのだが、幸福の政治経済学や社会疫学だと「他の人の所得に比べた所得に依存」となっている。用語の出所が違うのだろうか。

ついでに見つけたこの社会疫学のページが面白い。

平均寿命と国民一人あたりのGDPの大きさの関係を見ると5000ドルあたりまでは,所得が高くなるほど寿命が急速に伸びています。これは絶対的所得仮説で説明できます。しかし,それ以上のレベルの先進国になるとほぼ頭打ちです。……Gini係数が大きく,所得格差の大きいアメリカ,西ドイツなどで寿命は短くなっています。一方,平等な国では,寿命が長くなっています。

所得格差は大きいほうがようか小さいほうが良いかは理論だけでは判断が難しいが、こういった形でメリットを明確に提示できると納得もたやすい。

ちなみに、

経済学者も参加しています。どちらかといえば,相対所得仮説を批判する立場から関心を持つ人が多いのですが。

とのこと。なんでやねん。経済学的には相対所得仮説って問題ありなのか。