日本の半導体が弱くなった理由は何か

お笑いパソコン日誌経由

http://ckido8.yz.yamagata-u.ac.jp/pc/kidomyselfs/kidmyself060723.htm

牧本氏は、「90年代以降、我が国の国際競争力が低下し、半導体シェアを落とした。これに対応するには人材の育成が必要。今日の教育行政は時代のニーズからかけ離れている。」と、おっしゃいます。

悪いけど、笑っちゃいました。

半導体のシェアを落としたのは、国内半導体メーカーがサムスンなどの外国勢をナメてかかったからであり、適切な投資を適切なタイミングでしなかっただけなのです。ハッキリ言って、当時の半導体メーカーの経営者の能力の問題です。仲良しクラブのお坊ちゃんに、まともな経営ができなかっただけです。その責任を教育行政のせいにするとは、バカな子供を持った親が社会のせいにするようなモノです(???)。

「我が国の国際競争力」って何だ(w という毎度の突っ込みはともかく論じる方も反論する方も説得力が足りない気がする。問題だけを聞いていると、経済的な問題以外の何者でもないのではあるが、この問題って経済学を用いて正論を導くことができるのだろうか。

とりあえず双方とも国家の国際競争力を疑っていない時点で問題ではあるが、国際競争力とGDPを置き換えれば「英語力とGDPは関係ない」という城戸氏の主張は妥当だろう。

では、「適切な投資を適切なタイミングでしなかっただけ」「日本が半導体のシェアを落としたのは経営者がバカだったから」という点は正しいのだろうか。下記のPDFを見る限り、日本の半導体シェアが下落し始めたのは1989年以降なのだが、サムスンなどのというよりは、シェアを米国に奪われた挙句にアジア勢からも奪われているようにも見える。

http://www.ryutu.ncipi.go.jp/seminar_a/2006/pdf/23/K1-2.pdf

時期を考えてもバブルが終わる前から凋落傾向にあり、ITバブル時にも回復していないことを考えると、投資を怠ったことが原因とは言い難い気もするが……。それとも、半導体は数年単位で投資しないと結果が出ないような商品なのだろうか。

まぁ、よくわからんので、このまま置いておくことしよう(w