福祉政策を否定しているわけじゃないんだからね!

ああいうエントリを書いたせいか、福祉政策を否定していると思われているかもしれませんが、実はぜんぜん逆だったりする。例えば、以下のような政策は積極的に推進すべきだと考えている。

所得税最高税率の引き上げ
所得税最高税率は65〜70%程度に引き上げるべきである。実証研究でも税率の変更が労働供給に与える影響は大きくないことが知られている。また理論的には、高額所得者の場合手取りを低く抑えた方がむしろ労働供給が高まるという効果が期待できる。
負の所得税の導入
現在のいびつな生活保護法は障害などで本当に生活が困難な場合を除き廃止し、基本的には負の所得税を導入すべきだと考える。なお、その際、就労のインセンティブが失われないよう基準となる年収は100万円以下に抑えるべきである(学生時代の生活を考えるに、地方在住で年間100万円あればなんら問題なく生活できると思うのだが……)。
就職支援金の導入
失業期間を有意に長引かせるという問題があるうえ、給付がすぐに行われないため利用者にとっても使い勝手の悪い雇用保険を廃止し、前述の負の所得税と就職支援金制度の組み合わせへの移行を行うべきである。

ただ、コメントにも書いたが、日本の場合ジニ係数は低く不平等自体は本質的な問題ではないし、現在発生している問題はそのほとんどが長期の不況に端を発している(失業、増税、年金、将来不安などなど)。そのことが明らかな以上、主張すべき政策の優先順位もまた明らかである。景気対策も福祉政策も両方やれという主張はありえても、福祉政策を優先して景気対策など後回しだ、などという主張はとうてい理解できないのである。

[追記] なんだか2chでDISられてる。

762 :派遣の人 ◆fFVHYxGTNc :2008/09/13(土) 11:18:02
    http://d.hatena.ne.jp/arn/20080913#p1

    そのいい例がこれでさ。別にarnさんに喧嘩売る気はないけど

    >福祉政策を優先して景気対策など後回しだ、などという主張は
    >とうてい理解できないのである。

    俺はむしろこういう捉え方をするのが理解できねぇよw
    そういう話じゃないから!優先とか後回しとかじゃないから!
    なんでこうなるんだろう。ふしぎ。