デフレ期待の固定化

しかし今、100年の1度(実際はどうであれ)とも言われる景気の節目の中であからさまになったのは「買わない」というパラダイムが堂々と成立するようになったということではないかと感じるのです。

株式会社マジカジャパンの羽生章洋が書いてるブログ:買わない時代 - livedoor Blog(ブログ)

デフレ期待の固定化とは、最近id:BUNTENさんがよく使うフレーズであるが、はぶ先生の聞いた世間の感覚はまさしくデフレ期待固定化の一例でしょうな。

もし、景気がよくなって財布の紐が緩くなればそこまで切実にほしいものじゃなくても買っちゃうのが人情ってもんで、「買わない」というのはパラダイムシフトでもなんでもなく、単に日本の不景気によって強制的にもたらされたものに過ぎない。

不景気時にはソニーのような高付加価値戦略は成功せず、必需品を品質を保ちながらより安くするというユニクロやら100均ショップの戦略こそがうまくいく(逆に言えば、景気がよくなると、ソニーの業績が復活する一方、ユニクロなどの業績は落ち込む可能性が高い)。

そして、システム開発はどうかと言えば、残念なことに前者なのだよね。システム開発はYahooや楽天などWebサービスを主商品とする企業は別かもしれないが、通常は利益に直結しない「投資」である。投資であるということは、リターンがなければ誰も行わない。しかしながら、不景気でしかもデフレの状況下では高い投資収益率など望めるわけがないのであって、システム屋は無用の長物、すなわちアボーンなのである。無念。