雑感ならびに世代論

シノドス本を読みながら、この10年っていったい何だったのだろう、などと無意味な感傷を覚える今日この頃。

昔、bewaad氏からは国外逃亡の道を薦められた記憶もありますが、漫画やアニメが潤沢で、アイスコーヒーが日常的に存在し飯もうまく温泉もある日本という国に私自身が強く依存している以上、それを捨ててまで国外に行くメリットはないように感じている。

となれば、投票行動などによって多少なりとも環境としての日本を良くする努力をすべかとは思いますが、吉田徹氏の論説を読み選挙制度すらも残念な状況にあることを知ると、それすらも虚しくなってしまった(なぜ、アンケートをとると景気/雇用対策が常に最上位に来るのに、政治家やマスコミの関心がそこに向わないのか?)。

そんな状況の中、某大学でマル経が必修で近経が選択などという話を聞くと怒りすらも通り越して唖然とするしかないわけだが、日本が韓国経済に追いつかれるまで気付かないかもね! という飯田先生の指摘はごもっともであり、もはやナショナリズムに頼ることなしに日本経済再生の道はありえないのかもしれない。日本にとっての第二の敗戦が韓国経済に追い抜かれることであっても不思議ではなく、現在の状況が続くならば10年後にはそのような事態になることもあり得ない話ではない(中国は今年、日本を抜くかもしれないそうだし)。

そういえば、著者略歴を見ると、中には私より若い人なんかもいて、半分くらいは同年代の範疇だったりする。三十路になるというのは、同年代の人間が社会を動かす主力の世代になるということなんだなぁ、と思うとちょっと感慨深い。もし、10年、20年経っても与謝野のような財務大臣や速水のような日銀総裁が出てきたならば、それは我々の世代の責任であって、誰のせいにもできない(と、いうわけでみんな経済学の教科書を読もう)。