良品計画の開発手法

良品計画は独自の開発手法を採用することで、システム開発の短期化とコスト削減を図った。2006年12月に再構築したMD(マーチャンダイジング)システムを皮切りに、08年12月までに約130のアプリケーションを社内で開発。一方で、IT 投資の売上高比率は04年の1.8%から0.9%に半減させた。「7割主義」と「スピード対応」を方針に掲げ、利用部門の要望に最速1日、遅くとも1〜2週間で対応する。開発手法の独創性と、経営に資するシステム部門の姿が評価された。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090702/333080/

方法としてはひたすら正しく、SI屋にいる私もそうすべきだとお勧めしたい。正直なところ、お客の曖昧な要件に振り回されるのは苦労ばかりで利益に繋がらないので、勘弁願いたい。

ただ、方法論はともかく技術論としては、かなり微妙。なぜbash? とか、bashトランザクション? とか、検索スピードが速い? とか、ちょっと信じがたい発言が並んでいる。

スクリプト書くならperlとかrubyとかもっとまともな方法はいくらでもあるし、bashでまともなトランザクション制御が書けるとはとても思えない。検索スピードもファイルをgrepする程度で十分な処理なら、データベース化したとしてもたいした難しさにはならない。技術的選択としてはひたすら間違っているように思える。

とはいえ、この結果は「技術的優位性がコストの決定的要因でないこと」を明らかにしたという意味で重要とも言える。実のところ、業務システムにおいて技術的優位性なんてどうでも良いのかもしれない。