「許されない」という言葉

しばしば偉い人の口から、「失敗することが許されない」などの発言を聞くことがあるが、聞くたびにこの人はいったい何を言わんとしているのだろうか、と感じる。

許されようが許されなかろうが、ことの成否には関係ないわけで、本当に許されないというのであれば金なり人なりを潤沢につぎ込むしかないはずなのだが、実際の行動を見る限り「許されないのでがんばれ」という根性論にしかなっていない場合が多い。

過去を振り返っても、偉い人が「許されない」という言葉を発する時というのは、今のままではどうにもならないことが徐々に明らかになってきたにも関わらず、打開策が念頭にない場合だったりするわけで、「やばいけどどうしていいかわかりません」を政治的に正しく言い換えただけなのではなかろうか。