なぜ資本主義は共産主義より優れているのか

資本主義には自立自律的に状況を改善するメカニズムが備わっていたのに対し、共産主義にはその仕組みがまったく備わっていなかった、というだけの話なんだよなぁ、実際のところ。

実験経済学の本とか読めば書いてあるけど、市場による価格決定は規模の大小に関わらず驚くほど効果的に作用することが人間を使った実験で確認できます。また、意外に思う人もいるかもしれませんが経済学の合理的個人のモデルは、「消費者行動」に限るならば結果的に人間行動の非常に優れた近似となっているようです(なぜ、結果的と断っているかはそのうち書く予定)*1

ミャンマーや中国を見ればわかる通り資本主義の成立には軍事政権でないとか政治的自由度が高いとかそういったことでさえ(残念なことに)必要条件ではなかったりします(政治的な自由度が結果的に市場の自由度に繋がることも多いため、まったく影響しないわけではないですが)。また、先進国から後進国への援助もさかんに行われてきましたが結果は芳しくないようです。これも、援助では改善のインセンティブが働かないためと考えるべきでしょう。

どうしても歴史上、自由主義思想 vs 共産主義思想という思想的な対立が表立って見えてしまいますが、資本主義経済と共産主義経済の違いを認識した方が現実の理解にはよほど役に立つのではないでしょうか。資本主義経済と親和性が良かったが故に自由主義思想が広がったのかもしれませんし。

*1:そういえば、こんな実験結果も評判になりましたね。

いけいけぼくらの中川秀直

いちごびびえす経由

90年代の日本、オールド・ケインジアン財政出動主義の日本に戻るのか、それとも、金融政策・霞ヶ関埋蔵金放出・歳出削減の上げ潮政策で改革のその先へ向かっていくのか。



構造改革路線の継承・発展する候補は必ず総裁選に出馬する。政策論戦が楽しみだ。(9月3日記)

http://www.nakagawahidenao.jp/pc/modules/wordpress0/index.php?p=1030

もし中川氏が総裁に立候補するならば、竹中平蔵氏や高橋洋一氏、黒田東彦氏、伊藤隆敏氏といった経済学的知見を持った人材を大量に内閣に入れると明言し、各派閥に顔を立てるよりも独善的な雰囲気で突っ走った方が良いように思う。

その方が万が一、総裁になった場合国民の人気は得られやすいだろうし、負けても他の候補にはない特徴を強烈にアピールできる。いまのところ中川氏の国民への受けはイマイチの感がある。「経済重視」という看板をやりすぎなくらい掲げた方が勝ち目に繋がると思うのだがいかがだろうか。