田中芳樹著「白夜の弔鐘」を読む。売れっ子になってだんだんとおかしくなられた田中芳樹だが、これは初期のものなので安心して読める(李家豊ペンネームにしていた時代のものである)。
内容は、ソ連を暖かくするためアメリカと共同して建設してきたベーリング海峡ダムをテロリスト達がぶち壊そうと企むのだが、なりゆきで関わることになった主人公がそれを阻止するという話である。諫早湾問題が起こった後となっては、どっちが悪役なのかわからないような話ではあるが、環境悪化問題に対するフォローもきちんと入っていたりしてちょっと感心。昔の田中芳樹はえらかった。
伏線も話の途中途中でうまく絡んでくるし、展開も巧み。まあ、難点を言えば地味すぎるのと猫の名前が「ねこまた」はないだろうと思わんでもない。目新しさはないけど、良くできた小説ではあるし、表紙も普通のスパイ小説っぽいので田中芳樹を普通の人に薦める時にどうぞ(←なんか間違ってるような……)。



書庫に小説「名探偵の条件」を追加。この作品は以前、とあるローカルなコンペティションに出した際、「人間や社会にたいする観察や思索を背後では積んでおいてほしい」という寸評をいただき、「俺ってやっぱり倫理観欠けてる?」とか思ったのだが、今寸評を読み返してみると的が外れてるような気がしないでもない。とはいえ自作小説へ感想をいただくというのは、人によって全く違うところを見てるということがわかって面白い経験ではあります。

Mozillaのレンダリングを高速に》なぬー、Mozillaってそんなことやってたのか。……というわけで早速試してみたらものすごく高速にレンダリングされるようになりました。
リンク先にはUNIXの場合しか書いてないけど、Windowsの場合はc:\Documents and Settings\ユーザ名\Application Data\Mozilla以下を捜すとよろし。ただし何故かApplication Dataフォルダは不可視属性になっているので、フォルダオプションで「すべてのファイルとフォルダを表示する」をオンにしておくこと。