「平成の都市伝説」という本を買う。表紙だけみるといかにもダメそうな本をなのだが、あまりにもマニアックな内容にケタケタと笑いながらのたうち回り読んでいる。ネタのレベルが異常なほど高い。非常にお薦めなので、書店で見かけたら速攻ゲットすること。どうでもいいけど、このトーキョウ・ルーマーズって何者なんだ。只者じゃないのは間違いなさそうだが……。



清水義範著、西原理恵子画「もっとおもしろくて理科」を読む。古本屋で偶然手にとっただけだったのであんまり期待してなかったんだけど名著と呼ぶに値する本だと思う。清水義範って阿刀田高と同じで純粋な小説家としてみるとひたすら凡庸なんだけど、だからこそと言うべきか解説書関係は非常に上手い。でも、この本の本当に優れたところはそこだけにあるわるわけじゃなくて、西原のイラストが本文をまったくフォローしないところにある。進化論の説明で清水義範が違うと言うにも関わらず「絶対、おとうちゃんが違う種類のメスとやっちゃった説が正しいと思う」と西原が書くことによって理論と現実が渾然と混ざり合い、わけのわからない調和が発生している。
この手の「文系と理系の仲を取り持とう」という試みは何度となくためされ、名著もたくさんあったけれど結局その断絶は埋められることなく現在に至っている。こういう時、アメリカはアメリカはという話が出てくるが、日本よりまし程度で断絶が存在しないわけではない。
結局のところ、今の物理学とか工学と同じように「難しい問題は専門家におまかせ」ってのがいいんだと思うのだけど、そうやって放っておくと「みずほ」のようになる危険がある。この問題を解決する方法はあるんだろうか。