『羊堂本舗』2004-05-25より


内戦の原因は「不平」ではなく「機会」である。Collier and Hoeffer (2001) は内戦の原因を統計的に調査した。これによれば、不平等・政治的権利・民族的分極化・宗教的分断などの「不平」よりも、天然資源や海外亡命者からの贈与などの資金へのアクセス・山岳や森林などの隠れやすい地形・内戦によって失われる所得が低いなどの「機会」のほうが、内戦の発生をより説明できる。
経済学を学んで思うことは、人の直観というのは甚だ当てにならんということだ。まぁ、どう考えても当たりそうない宝くじにあれだけ人が群がることを考えると、でかい利益と少ない損害という組み合わせが人を浮き足立たせとしても不思議ではないわな。