PS3発表

最近のゲーム機を見ると、ゲーム開発者の苦労だけが偲ばれて見るのがつらい。たぶん、このハードでゲームを作るためには一本あたり数億〜数十億円の費用と100人規模の開発集団が必要となるのではなかろうか。

いくらハードが進化したといっても、その上でゲームを作っているのは人間である。モデリングツールが進化したといっても、リアルなキャラクター・モデルの作成はドット絵や昔あったようなすべすべの3Dモデルに比べても大変だろうし、大量でなおかつリアルな背景オブジェクトやらテクスチャなど力技の作業も増えていることは想像に難くない。

ではゲームがより面白くなったかといえばそんなことはなく、レーシングゲームのように3Dであることに必然性のあるものを除けば、スーファミ時代から面白さが向上しているようにも思えない。最近、私自身ゲームはめったにやらなくなってしまったが、その理由には、このゲームの進化に対する高揚感がなくなってしまったことがあるように思う。

PS2の時代に弱小ゲームメーカーはずいぶんと淘汰されてしまった感もあるが、この状況はPS3によってさらに加速されるであろう。金がかかるということはリスクをとってゲーム開発に挑むことも少なくなってくるはずだ。過去、なんだかんだ言って弱小メーカーの変なゲームが業界を下支えしてきたわけだが、その状況にもとうとう終止符が打たれるかもしれない*1。ゲーム機の進化がゲーム業界自体を滅ぼすことになってしまうのだろうか。

*1:以前であれば、携帯ゲーム機に逃げ道があったが、PSPの登場でそれも難しくなっているのではないかと想像される