反経済学とトンデモ

反経済学という言葉は不思議な言葉である。物理学にも数学にも、トンデモな奴はいっぱいいるわけだが、反物理学とか反数学という言葉にはお目にかかったことが無い。ある意味、経済学ドメインに特化した専門用語である。

トンデモとは、「著者の意図とはちがった見方で読んでみたらとても面白い」というのが原義であるが現在は「誤った知見」としての利用法が主である。

では、反経済学とは何か。現在、反経済学者として名を馳せている塩沢由典氏や金子勝氏の言説を読んだ結果、次のような結論に至った。

反経済学とは、間違ってはいないが、言っても仕方の無い批判を繰り広げることのようである。

物理学で言えば「物理学は心の問題を語りえないからダメだ」と言った批判がそれにあたるのだろうか。まぁ、個人的にはおもしろければO.K.なのであるが、学者としてそれを生業にするのは正直どうよ、とは思う。