ホワイトカラーエグゼンプション

なんだか厚生省が本気でホワイトカラーエグゼンプションを導入しようと動いているらしい。以前は残業代の割り増し率を25%から50%にすると言っていたのに、そっちは引っ込めたようだ。

日本は、世界の先進国でも特に労働時間が長いという事実をすっかり忘れているんじゃなかろうか。
労働経済学者が言っているように、成果主義が適用できるのは成果が明確にわかる業種だけである。しかし現在裁量労働制が採用されているわれらがSI業界ですら実際には優秀な人ほど仕事が集中し労働時間が増えている。ようするに個人の労働効率と賃金はあまり紐付いているようには見えないのである。

技術力が見えやすいSI業界ですらそうなのに、その他の業種で厚生省や経団連が言うように成果がうまく賃金に結びつく社会が実現するとはとても思えない。

しかし、このことについて発言している経済学者が森永卓郎くらいしかみつからないのはどうしたことか。経済について専門知を語れるのは経済学者だけなのに。