「戦争のリアル」を読む
押井守と岡部いさくの対談集。ただ、発言の9割が前者というあたりが押井監督らしい(編集したらそうなったわけではなく、本当にそれだけしゃべったのであろう)。
軍事オタクな方々と違って私は世の中から戦争をなくすのはそれほど難しいことではない*1と思っているので、そういう意味で思想的に相容れないわけであるが、まぁ戦争の話は何かとおもしろいので読む分には楽しめる。
一聞すると押井守なんてしょせんは単なる軍事オタクなわけで専門家から見たらしょうも無いことを言っているのではないかという危惧もあるわけだが、この本を読むといかに押井守が本物の銃を撃ち、本物の戦闘機に乗り、本物の兵器を体験しているかというのがよく分かる。たしかにこれなら政治的制約が著しい自衛隊よりも押井の方が兵器の実際に詳しくても不思議ではないかも。
戦争のリアル Disputationes PAX JAPONICA
- 作者: 押井守,岡部いさく
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2008/03/03
- メディア: 単行本
- クリック: 41回
- この商品を含むブログ (31件) を見る
*1:戦争を無くすには戦争のメリットを無くせばよいだけである。世界中がある一定基準以上経済的に豊かになり相互に貿易による依存関係が構築されれば戦争は自然となくなるであろう。