で、結論は?

なんだか、経済学ブログ界隈では一旦手打ち状態になったようですが、結局結論がわからんので気持ち悪い。小島先生がどうこうはもはやどうでもいいので結論を知りたい。

  1. バーナンキ背理法は厳密なものではない。バーナンキの支配戦略と呼ぶべきものだ(bewaad氏他)
  2. バーナンキ背理法は正しい(arn)

小島先生は等周問題との類似性を指摘しているが、等周問題の場合P:A→BにおけるAの「一定の周を持つ平面図形で面積が最大のものが存在する」に対するのは、バーナンキ背理法では「中央銀行国債をいくらでも購入し続けることが可能」である。しかしながら、これは政府と中央銀行だけで実行できるため均衡動学経路の必要性には繋がらない(なぜ均衡動学経路の存在証明が必要なのか本当に理解できないので間違っているなら指摘してほしい)。

一時的にはインフレにならない状況が発生し得ても、極限では矛盾した状況が起こりえることを考えると実は背理法で証明は完結しているのではないか。もちろん、背理法が否定されても何ら問題ないことは了解しているが、非現実的な可能性で政策論議することに意味を感じないのでできれば背理法が成立していることが望ましいとは思う。

[追記] インフレにならないということは、貨幣という架空の概念に永続的な価値が発生するということだよなぁ。これ以上の矛盾はないと思うが。

いや、MIU的に考えると、貨幣というのは取引コスト低減サービスなのだから永続的な価値が存在するのだ、という考え方もあり得るか。でも、取引するものがなくなっても存在する取引コスト低減サービスなんて存在し得ないだろうしなぁ……