過去の麻生、今の麻生

ミランカで放映されていた博士も知らないニッポンのウラのバックナンバーを見返していたのだが、昨年の今頃において麻生への期待感がいかに大きかったか、そのギャップに驚く。

幻冬舎見城徹をして、この人の本を作りたいと言わしめたわけだが、今再度聞けば違う答えが返ってくるかもしれない。それくらい今の麻生は何もできない総理になってしまっている。

マスコミがそのような印象操作をしているのだ、という考え方もあろうが、上杉隆が言うように、麻生太郎がバカにされてもしかたない行動をし、その結果として番記者が持つ総理への尊敬の念が薄れたことが報道される印象に繋がっているのであって、その逆ではなかろう。

安部前総理の場合、退任してからの評価の方が高い感もあるが、所信表明演説の宇宙語っぷりもひどかったし、実施される政策含めピュアすぎて政治家としては大変頼りなかった(民主党の岡田にも同じ匂いを感じるが)。

為政者に求められるのは信念と戦略、まさにWarm Heart, but Cool Headだと思うが、安部のように信念しかない政治家、小沢のように戦略しかない政治家ばかりで両方を持つ人はなかなか見受けられない。

麻生の場合、意外に機転の利いた発言はうまいので、そういう意味での能力に不足があるわけではないようだ。だが結局、政治家としての信念がよくわからないし、戦略もない。為政者に必要な両方の資質が欠けているのだから、評価されないのも当然であろう。