営業のお仕事

全然論理的な話じゃないのだが、どうやったら仕事を受注できるのか、という点を突き詰めてみようと本屋で有名経営者やら営業のプロと呼ばれる人の本を立ち読みであさってみたのだが、結論はほぼ同じのようだ。その結論とは、

用のありなしに関わらず何度でも営業に行く

というものだ。

個人的な経験から言っても、今、中規模向けの会計パッケージではOBIC社の製品がメジャー(あの○○奉行で有名な会社とは系列だが別会社です)なのだが、ここの営業がまさにこれ。先方の担当者などから聞いた話を総合すると、選定が始まる前から月に一回は訪れるし、選定が始まってからは毎日のように来るとのこと。

OBIC社の製品自体、悪い製品ではないので、その点で問題があるわけではないのだが、競合他社が負ける理由はどちらかと言えば製品力よりこの営業の強さにあったりするようだ。

この話、経験的には明らかなのだが、経済学的にはどう解釈すべきなのだろうか。よくある解釈はコミットメントによるもの。より多くの事前コストをかけることで、本気度を示しているのだ、という解釈。

あとは繰り返しゲームにおける協調行動とか。でも、システムのリプレースなんて数年に一度しかないから、これはちょっと考えにくい。

実際に担当者の見解を耳にする限り、それらの解釈よりも「毎日来てくれるから、頼もうかという気が強くなる」という、人情論の方が強いようだ。そうすると、むしろ行動経済学的な相互応報性を利用していると考えた方がしっくりくるのだよね。うーむ、そんなものか。