国籍法改正に思うこと

一時期、ずいぶんとネット世論でも批判が吹き荒れていた件だが、いまさらながら改正案とか経緯を読むと、なんで批判が吹き荒れるのかよくわからんのだよね。

趣旨としては、日本人が海外でやらかしてお互いの国の間で宙に浮いてしまった子供の国籍を救うことが目的なわけでそれ自体は正しいことだ。問題なのは悪用される危険性だが、そんなの運用でいくらでも変わるよなぁ、と。DNA鑑定を義務付けられない理由は、いろいろなところで書かれているから他を読んでいただくとして、別に運用の一環として必要があれば任意でDNA鑑定をすればよいわけだし、国籍を有する蓋然性が得られる情報からは十分でなく、なおかつDNA鑑定を本人が拒否すれば、証拠が何もないのだから、どちらにしろ国籍は得られないだろう。

今回の国籍法改正に関しては、そういう意味で改善と言ってもよいのではないでしょうか。正直なところ、この法律が改正されても実際にその恩恵にあずかれる人は多くてもせいぜい数百人の単位だろうし、どうでもいいんじゃね、と思わなくもないですが……。