「格差是正のため、正社員の待遇をパート並に」…経済財政諮問会議・八代氏

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/879384.html

タレこみがあったのでコメント欄にも書いたが経済学的には必ずしも間違ってはいない。今は不景気なのだが賃金は下がりにくい特性があるため正社員は相対的に高い賃金をもらっている状況ではある(だからその分リストラとか就職難が起こる)。そういう意味で言うと賃金を強制的に下げることで低い方に需給のバランスを取りに行くという政策は説明が付く。リフレ政策もインフレによって実質賃金は下がるから似たような面はあるし。

問題は、政治的センスゼロという点だと思うな。っていうか、こんな過激な案が公言されてリフレ政策みたいな穏当な案が表に出てこないってどういうことよ。

[追記] 誤解を招くといけないから書いておくが、私はこのやり方には絶対反対である。だって、私は今正社員の立場だし(w ……そういう話じゃなくて。他に方法がないならともかくリフレ政策みたいなより穏当で公平な策があるのに、こういった誰かを痛めつけることで物事を達成しようという考え方が間違っている(しかも効果は薄そうだし)。パレート最適ではないが、まずは誰も痛めつけずに世の中を良くする方法を考え、もし誰かが痛みを受けるならば広く負担をもとめ、それでもダメならその痛みに耐えられる人から順番にじっくりと時間をかけ解決していくべきである。ロシアがそうであったように急激な改革というのはメリットばかりではないのだ。

[さらに追記] さらに誤解を招くといけないので追記するが、フランスなどでは正社員の保護が厚すぎることが災いして、高失業率となっている。ようするに社会が労働者に支払える総賃金には限度があるのだから、正社員の保護が厚い分、その他の人への分け前は減ってしまうのである。