サッチャー

森田浩之によれば、「社会は存在しない」というサッチャーの言葉は、雑誌のインタビューの中で発せられたものであるが、往々にして「社会の道徳などというものは存在しないので、個人が好き勝手に生きればいい」というふうに誤読されてきたという(森田[1998])。だが森田は、サッチャーの発言が掲載された『Women's Own』(一九八七年一○月三一日号)の発言内容は以下のようなものであったと述べる。

「われわれは、あまりにも多くの人が『もし問題があれば、政府がこれに対処すべきだ』と考える時代を生きている、と私は思う。『私が困難に陥れば、助けてもらえる』。『私はホームレスだ。だから、政府は私に住む場所を与えてくれる』。彼らは、彼らの問題を社会のせいにする。しかし、社会なんてものは存在しない。あるのは、個々の男であり、女であり、家族である。どんな政府も個人を通さないかぎり、何もすることはできない。そして、人々はまず最初に自分の面倒を見なければならない。まず、われわれ自身の面倒を身、そして次に隣人のことに気をつけるのが、われわれの義務である。人々は、義務を果たさないのに、あまりにも多くの権利があると思っている。もし最初に義務を果たさなければ、権利なんてものはない」(ibid:17-18)。

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サッチャーかっちょえー。こりゃ、しびれるわな。惚れた。