工学部卒が賃金低いって本当?

低賃金については、衝撃的なデータがある。日経ビジネスの8月25日付サイト記事によると、大阪大大学院の松繁寿和教授は、文系・理系両出身者の生涯賃金格差が5000万円という10年前の調査が、今も当てはまることが再調査で分かった、と言うのだ。特に、文系が多い金融・商社と理系が多い製造業の間にある産業格差が、そのまま賃金格差に表れたという。また、理系出身者の方が課長になるのが遅いなどの昇進格差も関係しているとしている。

「賃金低い、出世しない」 「工学部離れ」で志願者4割減 : J-CASTニュース

どこで見たのか忘れたが、年収一千万以下でみると理系の方が高給取りの人数の方が多かった気が。その時思ったのは、高給取りのマスコミ、銀行、証券、法律系の職種が平均を引き上げているだけで、東大とか出ていない普通の人々の場合、理系の方が安定的に高給を得やすそうだということ(賃金は下限がある一方、上限はないので上ぶれしやすい)。

あと、出世することは一概に良いこととはいえないのだけど、それがわかってないのが学生というもの。現場で実際に作業できないつらさとか、上からは叩かれ、下からは突き上げられ、自分が悪いわけではないのにお客に謝らなきゃならない管理職のつらさを考えると多少給与が高いぐらいじゃ割りにあわないと思う人はいるだろう。技術職はヒラ社員でもそこそこ給料もらえるので、気楽なヒラの立場を維持するのもそう悪くないと思うのだが。

山本幸三氏に清き一票を

べ、べつに自民党支持者ってわけじゃないんだからね!

とはいえ、

Q. 政治家として活動をなされていて一番歯がゆかったこと、また困難な壁にぶちあたったなと思った体験はどのようなものですか。

A. デフレ(デフレーション:物の値段がどんどん下がり続けること)脱却という目標を掲げ、日銀に対して様々なことを言ってきたのだけれどもなかなか理解や同意がえられないことだな。また自己の主張が日銀の独立性に対する文句として扱われることだな。そしてその結果、国民がデフレにより経済的に苦しんだりしていることがより一層歯がゆいですね。

山本幸三(国会議員)のブログ

とか書かれると応援せざるを得ないよなぁ。某経済学者に爪の垢をせんじて飲ませてやりたい。

そういえば、日本においてはインフレターゲット導入を叫ぶよりも前に、日本版FRBを提言することのほうが重要かもしれないと最近思った。まどろっこしいがまず日銀理論という悪性遺伝子を取り除くことから始める必要があるのかも。

教科書しか本当に知らないかわいそうな子

http://anond.hatelabo.jp/20080830143407

だそうです。やはり本職の経済学者の口の悪さにはかないませんな。

ただ、経済学に数学的興味しかないなら政策提言なんてしちゃいかんのじゃないか?(もともとの発端は東洋経済でリフレ政策批判をやりたかったことでしょうに)

[追記] 陰湿でやな感じ。本職だから名前出したくないのだと思うが、もっとオープンに議論しようぜ。議論することによって相互に理解が深まる局面は大いにあるのだから。

マクロの通りすがり 2008/08/31 00:40 このエントリーは消した方が貴方のためだと思います。

よっぱらい通行人 2008/08/31 04:30 確かにyano氏はもう少し自分の身の程をわきまえた方がいいと思います。このようなエントリーはyano氏の学識の浅さを露呈するだけでしょう。

2008-08-30 - ハリ・セルダンになりたくて

[さらに追記]

ともかく、ブログ界なんて有象無象のところで議論しても、収拾つかなくって、しかも(ろくに専門家の話を理解しようともせずに)「議論しようぜ」的な態度で絡み続けるから、うざいだけだってこと。

http://anond.hatelabo.jp/20080831150049

いや、俺と議論しろとかそういうことじゃなくて。今のSI業界で名の通ってる人たちって結構niftyとかfjとかはてなとかmixyとか、よくわからんところで知り合いだったりするわけですよ。そういうところで常に情報共有を図ってる。

経済学者も、もう少し普段から共通理解を深めてほしいのですよ。バーナンキ背理法が数学的に否定されようがどうだろうが、貨幣を発行し続けてもインフレにならない状況が非常識なのは明らかなわけで、専門外であっても「バーナンキ背理法」と聞けばそういった常識に思い至ってほしいわけ。

もう15年も不況が続いているのにいまだに日本の経済学者間で統一見解らしきものがないということを経済学業界としてはどう思っているわけ?

「現代思想2008年8月号 特集=ゲーム理論 非合理な世界の合理性」を読む

別に意図して買ったわけじゃないんだが、しょっぱなから松井先生と小島寛之先生の対談。小島先生の超素人っぽい教えて君な質問が素敵。経済学者としてこの質問はどうよ、とは思うものの私のような素人の読者にとってはむしろ知りたくてうずうずしているようなものばかりで非常によかった。

全然誉めてるように聞こえないかもしれないが、ある意味(吉田豪的に言う)奇跡が起こっており本当にすばらしい。

まだ読み終わってないけどミク戦しか読んでない私のような門外観には、ゲーム理論が生まれてからの経緯や研究者がどのような認識でいるのかなどがわかりやすく書かれておりとてもおすすめ。

現代思想2008年8月号 特集=ゲーム理論 非合理な世界の合理性

現代思想2008年8月号 特集=ゲーム理論 非合理な世界の合理性

余談だが

超弦理論の論文とか書きまくってるトップクラスの物理学者がブログで「フリーエネルギーを実現する理論思いついちゃった」とか書いたら素人でもつっこむだろと思うわけだが、経済学だと許されないと思っちゃうのはなぜなんだろう。

最先端の経済学から導出した結論であっても、常識から極端に離れた結論(例えば、フリーランチが存在するとか)が出たらそれはおかしいと思うのが普通であって、そんなもん学部生だって指摘できるわい、という話だと思うのだが。

信仰より選好

そんなのは宗教ではないといわれそうだけど、ひとが信じる対象は形の上の宗教法人だけとは限らない。

そういう意味ならばそれを信じるひとには広義の意味では信仰なんだろう。

無宗教の信仰の対象は何?

信仰と言うから語弊がある。信仰と呼ぶのはそろそろやめて選好と呼ぶようにすべきではないだろうか