経済

銅鑼衣紋氏 死去

当方、意外なほどショックを受けており、何を書くべきかまったく思いつかない次第ではありますが、少なくとも氏の存在なくしてリフレ政策の普及活動などに足を突っ込むことはなかったことは確かですし、経済学について私のような素人が独学で多くの知識を得…

飯田泰之著「経済は損得で理解しろ!」を読む

飯田先生の本なので安心して読める。入門書にも関わらず、外部性に関する理解の怪しいところが補間できたりと新たな発見を得られるところはさすがである。まぁ、かなり高い事前期待を持っていたので、それは下回ってしまったなぁ、というのが正直なところ。…

経済学は科学たるべきか、工学たるべきか

以前シノドスのセミナーに、小島寛之先生をお招きしたときにも、似た話題になりました。経済学は「科学」たるべきか、「医学」や「工学」たるべきか。そして今の経済学は、その両者のいずれか足りえているのか。小島さんはゆくゆくは「科学」を目指すべきだ…

議論したいだけの人

http://anond.hatelabo.jp/20100221081435とかhttp://blogs.yahoo.co.jp/iwamotoseminar/32325439.htmlなんというか、もしかしてこの人達は日本の景気が回復することには興味がないのではなかろうか、と思えてならない。別に指摘が間違っているというつもり…

白川総裁は、とうとう嘘を付き始めたのではないか

それにしても今日はインタゲ関連の記事が多い。でも、日銀は動かず。 やや比喩(ひゆ)的に答えると、デフレは経済の体温が低下した状態だ。より根源な問題がデフレという症状として表れている。従って、その克服のためには、基調的に体温を上げていくための…

政策実行の難しさ

「スクールランチ」は、各自治体の栄養士がカロリー計算するなどしたメニューを、民間業者に調理委託。家庭から持参する弁当との選択制で、生徒らは必要な日を選んで事前に注文する。値段は300円前後。校内に保温設備を備え、みそ汁なども提供できる。 府…

価格上昇が共謀や独占によって起こるわけではない証明

ガソリン価格が上昇すると、経済に無知な人はすぐに、石油会社の共謀や独占力の証拠を見つけようとする。実際には、価格の上昇はそれとは正反対の証拠なのである。共謀者も独占者も、価格を引き上げるのに需要と供給の変化を待つ必要はないのだ。彼らは一年…

今の日本は不況ではなく構造変動だ by 鈴木謙介

今頃になって昨年末のLIFEを聞いているのだけれど、チャーリーこと鈴木健介氏から次のような衝撃的な発言が。 僕も今年グローバリゼーションを大学で教えててね。すごく学生達が目うろこなのは。今の状況ていうのは不況じゃないんだ、構造変動なんだと言うと…

ベーカム

ベーカムと言えば、ソニーが開発したアナログコンポーネント記録のカセット式VTR……のことではなく、ベーシックインカムのことである。今日のアクセスは飯田先生がパーソナリティを勤めるということで聴いてみたのだが話題はリフレ、ではなくベーカムだった。…

朝生

勝間和代、森永卓郎、高橋洋一と三人いたおかげで朝生とは思えない展開に。なんと経済問題に関しては日銀の失政を追及する形になってしまった。時代は変わりつつあるのか?

2009年もおしまい

2009年もおしまいですが、暗い一年でした。予想はしていたし、勝間和代という予想外の因子もありましたが、今のところ状況を覆すには至っておらず、来年こそはとも思いますが、白川日銀総裁の任期を考えるに見通しは暗いと言わざるをえません。鳩山政権退陣…

くやしいが裏番組を見る

裏では面白い討論をやっているというのに、CS放送見れない負け組みなのでさんま・福澤のホンマでっか!?ニュースを見ていたのだが、森永卓郎が「デフレを止めるには、財政政策と金融政策しかない。悪いのは、藤井財務大臣と白川日銀総裁」と発言。しかしなが…

某リフレ討論番組

宮崎哲弥大論争5時間スペシャル 「ニュースの深層」でおなじみの評論家宮崎哲弥がお送りする年末恒例5時間SP。 政権交代後の日本経済はどうなるのか?2010年の展望を含め各界の論客が激論! 放映時間:12/30(水)夜7:00〜、31(木)夜11:…

最低賃金について考える

himaginary そういえば"Can anything be done to spread the benefits of a growing economy more widely? Of course. A good start would be to increase the minimum wage"と「放言」していた学者がいたが、彼も実は頭が悪いのかな?http://select.nytimes…

山森亮、橘木俊詔著「貧困を救うのは、社会保障改革か、ベーシック・インカムか」を読む

最近、労働系の学者への苛立ちは募るばかりなのだが、この本も読んでいて何度か投げ捨てたい衝動に駆られた。何が問題か。まず、景気に関する言及がほとんどない。もしこの本が高度成長期に出された本であるならば、たとえそうであっても問題はない。しかし…

学者が実証を踏まえることなく述べる放言について

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-9f04.html学者が実証を踏まえずにこのような放言をブログで好意的に取り扱うのはいかがなものだろうか。最低賃金については、実証においてもプラスの効果とマイナスの効果の両方があり、一概に否定…

白川総裁のしたたかさ

いや、本当にすごいわ。実質何もしてないのに、まるで日銀が何かをやっているような演出に騙され、バカな政治家どもは皆沈黙。その能力はもうちょっと違う方向で生かして欲しいもんだが。しかし、それにしても白川総裁含め日銀の審議委員たちっていったい何…

日銀が金融緩和しないのは、日銀が損をするからであるという俗説

日銀が27日発表した2009年度上期(4〜9月期)の決算は、最終損益(剰余金)が121億円の赤字(前年同期は4564億円の黒字)となった。上期としては03年度以来、6年ぶりの最終赤字だった。超低金利政策などを背景に国債運用などによる金利収入が大幅に減った…

馬鹿げた話

日本が自力でできる景気回復策はもはやリフレ政策しか残されておらず、さらにリフレ政策がやはり有効であったことは2003年にはわかっていたわけで、何を今更議論することがあるのか、と言うのが個人的感想。構造改革も不良債権処理も大規模な財政政策もやっ…

結論が判明

ということで、今クルーグマンは、我々の経済問題にはインフレ目標が最善の解決策だと言っているわけね。それは彼が10年以上前に日本について書いたことすべてに合致するし、党派を問わず気の触れていないマクロ経済学者の大多数の意見に合致している。 イン…

クルーグマンの議論とリフレ政策の議論には何の矛盾もない

もう2〜3年くらい前、馬車馬さんとこで、リフレにまつわる議論があったんですよ。そのときからずっとなんですけど、このリフレ議論、最初のところで、「貨幣数量説派」の方と「クルーグマン型将来の期待形成派」がいたんですね。 リフレ政策あるいは余はい…

ゆっきー

物価下落の実態は相対価格の変動 真に危惧すべきはデフレよりインフレである!(野口悠紀雄)ゆっきーと言っても、鳩山じゃなくて整理法の方。いまさら良いデフレかよ。勘弁してくれ。コアコアCPIでもデフレですってば。この前はせっかく言いこと言ってたの…

おのぞみの結末

スパコンの問題は、(少なくともボクにとっては、)民主党政権の真贋を判断する試金石となった。 経済「原理」主義で研究開発予算を切りすぎたメーカーが、数年後にまともな製品が出せなくなって大変になった例を考えてみれば、今、日本が直面している問題が…

最先端科学も“敗北” 「スパコン世界一」を否定

政府の行政刷新会議の13日の仕分け作業は、次世代スーパーコンピューターの開発予算に事実上の「ノー」を突きつけた。議論の方向性を決定づけたのは「(コンピューター性能で)世界一を目指す理由は何か。2位ではだめなのか」という仕分け人の発言。結局…

経済学と経済物理学

某所でなぜか経済物理学の話が出ており、つらつら考えていたのだが、経済を相転移で説明するって従前の経済学で言っていることと何も違いがないことに気付いた。相転移現象というのは、温度によってどの項目の影響が大きくなるかが変わるため、違う状態が最…

バーナンキの背理法おかわり

藤沢某のエントリを読み、そこに付けられたはてなブックマークコメントも読んだのだが、もはや絶望感しかない。実際には、デフレ下で潜在成長率を上げれば失業率は上がり、デフレが深化する。とはいえ、そんな経済理論が世間的にはわかりやすくて真実らしい…

本当に人々が求める交通手段とはどれなのだろう

「壊滅的な打撃になる」−。民主党政権が掲げる高速道路の原則無料化に対し、フェリー業界が怒りの声を上げている。それでなくとも今春から地方圏でマイカーが土日・祝日に「千円乗り放題」になったことで需要が急減。多額の税金投入で平日も、トラックも無料…

Twitter登録した(w

マネーの供給を増やせばデフレ脱却は可能ですが、そのためには政府、日銀が決断をしなければなりません。しかし、政府、日銀が決断するためには国民の支持が必要です。この署名によってデフレ脱却を望む多くの国民がいることを、政府、日銀に伝えます。詳し…

テレビをつけたら官僚たちの夏を放送していたのだが

通産省の言い分に腹が立って仕方ない。国家と国民のためと称して、実際には国の生産性を落とす政策ばかりが実行される(多くの実証研究が産業政策の有害性を指摘している。例えば、官僚たちの夏での通産官僚の施策が実行されていれば、現在のトヨタは存在は…

地球温暖化懐疑論批判を読む

http://www.ir3s.u-tokyo.ac.jp/pages/236/all.pdf地球温暖化問題は、複雑な問題であり実証結果を見なければ判断が付かないので、非常にありがたい文献である。これを読む限り武田他の論拠に対しきちんと反論がされており、地球温暖化問題が存在するのであろ…